美味しい水と米があれば、美味しい日本酒も、と多くの人が思う中、残念ながら東川町には「地酒」がありませんでした。かねてから「東川町らしい日本酒」を作りたいと切望していたものの、いかんせん酒造りのノウハウがない。そこで2019年、ついに「公設民営型」という全国的にも珍しい形態での公募に踏み切り、そこへ名乗りをあげたのが三千櫻酒造でした。
「公設民営型」とは、酒蔵としてのハードの部分は「公」である町が用意する。酒造りや蔵の運営などソフトの部分は、酒造りのプロである民間の酒蔵に一任する。そんなWin-Winの関係です。
北の大地に酒造りの可能性を見出した老舗の酒蔵と、「東川町らしい酒を造りたい」と熱い想いを抱いた北海道東川町の出会いは、運命の糸が引き寄せた奇跡なのかもしれません。